国 | : | バングラデッシュ |
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都市 | : | ダッカ |
日時 | : | 平日夜 |
5日前より行われていたダッカ市内中心部の学生抗議デモが全国に広がる「 暴動」へとエスカレートし始めている。現在、市内の一部の公共交通機関は運行を停止し、通信インフラも遮断されるかもしれない事態となっている。今後、外を安全に歩けなくなるのか分からないし、空港も機能を停止する可能性がある。その為、現地での駐在業務もままならないので、本社へ退避の相談をした。その許可を確認出来たので、国外退避の国際航空券を至急手配して欲しい。
【手配内容】
・コールセンター日本語スタッフによる対応(入電)【所要時間】
・初入電後から約4時間【料金】
・無料:コールセンター契約内にて対応。
【見解】
今後の状況は流動的であると考え、最悪の事態も想定したシミュレーションはしておかなければいけない。
安否確認の為、危機管理上、常時現地にいる依頼者と直接連絡が取れる体制を維持してほしいが、電話回線やインターネット回線が不安定な状況の場合、直接依頼者と連絡が確認出来ない時に備え、本社の担当者との連絡確認は必須となる。また、通信インフラが遮断された場合には、現地の日本国大使館との連絡を取るよう伝える。アプリ契約者ならばGPSによる位置情報も参考となる。また、社内の危機管理調査部門や現地パートナーから現地の最新情報の確認を継続することも大切である。
国外退避の依頼の場合、退避までの過ごし方、空港への移動手段の有無についても確認する必要がある。空港の閉鎖等で逃げ遅れた場合の籠城や陸路または海路での退避計画も準備し、対応できる体制づくりが必要となる。【確認】
(1) 反政府暴動の拡大状況を顧慮し、国外退避までの安全な場所の確保・食料や現金の準備をされているか確認したか。
(2) 空港までの退避ルートは複数検討されているか確認したか。
(3) 現地との通信手段が遮断された場合の対応の仕方をお伝えしたか。
(4) 国際航空券の経路は第一希望の他、複数方面を検討して手配を行ったか。
(1) 現在地を確認したところすでに空港最寄りのホテルに滞在している事を確認し、食事も問題ないと確認した。現金もお持ちとの事であった。
(2) 空港へは徒歩で移動できるとの事だったが、安全のためホテルの手配する車両が用意できるか確認するようお伝えした。
(3) 初電の後、回線が切れてしまった為、本社の危機管理担当者を介して対応する。現地も日本国大使館と連絡を取り、航空券のEチケットも大使館経由でお渡しすることが出来た。現地に残留する社員との連絡の為、日本本社には今後衛星電話の利用を検討するようお伝えした。
(4) 指定の航空会社が運航を見合わせかねない状況であった為、複数社・複数経路を準備。最終的には第一希望のルートで出国することができた。